マン場での公開も一週間経過したところで、毎回恒例の制作裏話とかこつけた暴露大会をやります。
いやいや、今回公開の第八話は凄まじい難産でした。
その分、影では色々ありましたが、いつものように淡々といってみます。
ネタバレな内容を含みますので、未見の方はご注意を。
【サブタイトル】
初っ端から悩んだ末に「Deal With The Devil」に決定しました。
Judas Priestの楽曲で、「Angel Of Retribution」に収録されているファースト・ナンバーで、メッチャカッコいい曲なんです。
楽曲の内容は「悪魔と取引しないといけない…」ってな事をうたっており、悪魔=ディアノと関連させといて実は…と、いうようなフェイントのつもりで採用してます。
つまり、
サブタイトルの時点で読んでいただいている方々を翻弄させる気がありまくってたというわけですわ。
ちなみに番外篇の「Angel Of The Retribution」も元ネタは同じなんですね。
You Tubeを貼ってますが、メインは音声だけですのでBGMがわりに聴いてみるのも良いかも…です。
ちなみに50代の声とは思えないのが凄いところです。
【やっちまったぜ仁美ちゃん】
第八話の最大の特徴は「九条仁美が首謀者だ」…と、言う事実です。
全て第参話から伏線(バレにくいけど)として違和感あるようにしてます。
野田っちが名推理をしているときの回想として登場しているコマやその周辺でのセリフとリンクしている…と、いう小技もあったりします。
正直言って伏線を隠し通せる自信が無かった…と、いうのもありますが、もともとこのエピソードは新章でやろうと思ってました。そう考えるとインパクトも大きいものがあり、ちゃぶ台を引っくり返された感も大きいと思ったんですわ。
ですが、今回やらかした理由は、人員の配置で野田っちと仁美がビジネスホテルで待機中だけというのも退屈だったし、野田っちがあまりにも活躍が無いまま「封印之章」が終わるのも何だと思い、ストーリーの構成を大まかに変更して挿入してます。
ただ野田っちの引き立て役のために…と、いうのも仁美が不憫ですので、今までポーカーフェイスだったのを崩し、不敵に笑った表情を描いてます。
(黒須さん曰く「ブラック仁美」)
僕自身、はじめて彼女の笑顔を見て冷や汗が出るように感じてもらえたら…とも思ってます。
個人的には「やってやったぜ!」…と、影で調子に乗ってます。
【やられちまったぜ野田っち】
不幸キャラが定着しつつも何かやってくれるだろうと言う熱いご要望にお応えし、遂に野田っちが活躍するエピソードが第八話でもあります。
撃たれたけどな。
しかもセト様もピクシーも助けるそぶり無し!
野田っちはもともと警視庁のキャリア組という設定があり、頭と運が悪そうだけど凄まじいキレ者だというものがあります。
…ま、主人公である陣がバケモノじみた動きとその他諸々があって感情移入しにくいかも知れないので、読者の方々と同じ視点で事件を見る事が出来る“不死身の男”で“影の主役”というポジションだったりもします。
ですから、生きてます。
心臓付近を撃たれたっぽいし、大量に血が出てますが生きてます。
新章まで出番が無いかも知れませんが…
【安田さんの主張】
彼の言ってる事は僕自身の考えを代弁している部分があります。
ですが、いくらなんでも一人の意志で世界を滅ぼしてはいけない…
安田も陣も僕の考えてる事をさらりと言ってます。
どちらも間違えた考えになれば殺伐としてしまいますが、間違いではない…
安田は憎むべき敵だが、手段はダメだが言ってる事に間違いが無い…
そんな複雑な思惑を感じていただければ…そんな意味も込めて代弁なんですわ。
【どないしてん陣と弥生ちゃん】
全くもっていいところが無いヒーローとヒロインです。
全て退魔師達と野田っち、仁美がかっさらって行きました。
その分、第九話、第拾話では大活躍(?)が待ってます。
一応「封印之章」が第一部という扱いで、ぼちぼちクライマックスですからね…
コイツらに華を持たせたいんですわ。
【反則ですぜディアノさん】
不死身です。真っ二つにされても笑ってます。
ヤバいです。
色んな意味でデンジャラス過ぎます。
平野耕太先生の「HELSING」に登場する不死のフリークス、ノスフェラトゥ、ヴァンパイアのアーカードを彷彿とさせてますが、愛銃・ジャッカルは無いし血は吸いません。
勿論、物騒な話ですが殺す事は可能です。
ですが弱点はヒミツと言う事で。
【何やってんだセト様とピクシー】
コイツらはサボりです。
ピクシーは第七話で陣に電撃を喰らわせてますので充電が必要と考えた次第です。
ですがサボリです。
【向井の健ちゃん…】
第七話までに見事なまでの外道っぷりを披露した彼ですが、不思議な事に身を潜めてます。
神出鬼没、何考えてるのか分からん奴ですが、実は…
…と、彼の動向について深いところを話すわけにはいきませんのでご勘弁を…
【相変わらず謎のままのミカド】
エエ加減に姿を出せよ…
何者やねん…
【没になったエピソードが過去最多】
構想段階では…
・安田、創立十周年のイベントでスピーチ
・安田、従業員を手に掛ける
・マスコミが安田電機を取り囲む
・退魔師達、顔を隠して突入を開始する
…と、言うようなエピソードを冒頭に考えてました。
ハッキリ言って50ページ以内で第八話がまとまらないと思ったので、下書を描いてからボツにしました。
また、式神や受付嬢など強烈な個性を秘めてるであろう妖怪達との戦闘シーンも凄まじく凝ったものにしようとしましたが、そこらへんもスピード感を損なう恐れがあったり、第八話のメインは野田っちの「犯人はお前だ」的なエピソードなので端折り倒してます。
ちなみに、受付嬢の言う「あの子」は、第壱話に登場した女講師を指しており、ダークな三姉妹物語でもあります。
おねえさんと末っ子は縦割れ~
真ん中の子は横割れ~
見えそうで見えないのはいつもの通り、少年漫画ですから♪
その他、式神がマスコミ関係者を襲撃するエピソードも考えてましたが、メインは式神戦ではないので、これまたざっくりと切ってます。
市街地を舞台にすると制約が多いので何とも言えませんが、せめて一般市民を避難させる絵は入れておけば良かったかも…
(第拾話冒頭でフォローする予定です)
それでは、第八話では色々複雑だったり驚かされた方もいらっしゃると思います。
第九話、続く第拾話はストレートにいってみようと思います。
そんなわけで
乞うご期待! …ですわ。