原作:永井豪・石川賢
漫画:西川秀明
白泉社ジェットコミックスより「偽書ゲッターロボ ダークネス 始動編」が発売されました。
もともと講談社のマガジンZで連載されてた作品なのですが、マガジンZが休刊になり、何か知らんけど白泉社の増刊ヤングアニマル嵐にて連載が開始されてます。
一般的…というより、どこかしらアンダーグラウンドなイメージの強いヤングアニマルでスーパーロボットですよ。
西川秀明先生はヤングアニマルで「職業・殺し屋。」を連載されており、いかにもな感じの萌え絵だったりアニメ絵っぽいのですが過激な残酷表現と過激なエロス全開な作品を描かれてます。
増刊誌で連載再開するのも頷ける…かな。
…で、この「偽書ゲッター」、「偽書」と言うぐらいですから独自のアレンジが随所に散りばめられてます。
恐竜帝国や百鬼帝国は今のところ登場してませんし、虫型の宇宙人も登場してません。
代わりに「イデア」と呼ばれる機械のような生命体が登場し、人類の脅威になってます。
設定から手を加えまくってます。
ゲッターロボ自体もアレンジを加えられ、原作同様に最強にして最凶、超高速合体、ヤバくなったらオープンゲットなど相変わらずの無茶苦茶(だけどカッコいい)のは踏襲されつつも独特の雰囲気を内包する造形になってます。
…が、特筆すべきなのはキャラクター。
こちらは原形をとどめてるのかどうかすら解らないぐらいの変貌を遂げており、今風…なのかも知れません。
敷島博士だけ原作通りのマッドサイエンティストだったので一安心しましたが…
【TV版】
流竜馬:浅間学園の生徒。サッカー部のキャプテン。スポーツ万能、成績優秀のナイスガイ。典型的な熱血少年で持ち前のリーダーシップでゲッターチームをまとめる。
神隼人:浅間学園の生徒。帰宅部だったかな。クールでニヒルな二枚目。ゲッターチームの参謀的ポジション。ハーモニカとボインが好きらしい。
巴武蔵:浅間学園の生徒。柔道部のキャプテン。気は優しくて力持ち。ゲッターチームのムードメイカー的なポジション。恐竜帝国の切り札・無敵戦艦ダイに特攻して死亡する。
【漫画原作版】
流竜馬:恐らく高校へ行ってない。空手の達人。気が短く攻撃的な性格をしており、常人を凌駕する体力の持ち主。「生物ならぶっ殺す!メカならぶっ壊す!」
神隼人:学生にして運動家。大臣暗殺を目論む危険思想の持ち主。戦闘能力が高く、冷酷な情報分析能力に長ける。「目だ!耳だ!鼻だ!!」
巴武蔵:山篭もりをしてた柔道家。体力とタフネスだけがウリのムードメイカー。気は優しく力持ちで、恐竜帝国の特殊部隊を素手でシメた男。ゲッター線の暴走を誘発させ、メカザウルスを巻き込みながら自爆して死亡。「血も涙も無いトカゲやろうども!」
【偽書ゲッター】
偽書の方は凄まじい変化です。
了(リョウ):一番右側。両腕をサイボーグ化した少年。喧嘩っ早く血気盛んなお年頃…っぽい。食いしん坊。
ハヤト:一番左側。精神安定剤を大量に服用してる。残酷で冷酷ですぐに暴走する。
ムサシ:中央。年齢16歳。悪を徹底的に許さない性格。リョウとハヤトを力で黙らす事のできる萌えっ娘。
ハ…?
ムサシに関しては原型以前の問題じゃねェか!?
萌えっ娘になっとるし!
コレはコレでOKです♪
(日和ったな…)
何はともあれ、この作品、原作とTV版を知ってるとニヤリとする演出が随所に盛り込まれており、意外と楽しめる作品です。
三機の戦闘機が超高速で合体変形したり、圧倒的なパワーで敵を倒したり、デコボコトリオが戦闘でバツグンのチームワークを発揮するなど、熱い展開が多く、
若い生命が真っ赤に燃えてます。
それだけでなく、物語もしっかり作られており、原作を知らなくても通用する内容です。
原作特有の
狂気が全面に押し出されてるけど。
…と、「始動編」はマガジンZ掲載分なのですが、ヤングアニマル嵐はバリバリの青年誌…
アクションも過激になるような気がします。
(原作は巨大ロボットによるスプラッタに近かったのですが)
それより、ムサシ…
死亡フラグ確定っスか!?
いや、青年誌だから…
エロい事になるんスか!?